サンゴの豆知識
1.サンゴって何?

サンゴの中の褐虫藻は、陸上の木と同じように、光合成をするとき二酸化炭素(CO2)を体に取り込みます。サンゴが吸収する二酸化炭素の量は、森よりも多いことが分かっています。サンゴを守ることは、地球環境を守ることにもつながっているのです。
サンゴは枝のような形をしていたり、葉っぱの形をしているものがいるので、植物のように見えます。しかし実は、サンゴは私たちと同じ動物です。えさを捕まえて食べたり、産卵をしたり、種類によってはけんかをしたりします。
2.サンゴ礁の構造

サンゴ礁とは、サンゴが死んだ後、長い時間かかってその石灰質の骨格がつみ重なってできる地形のことをいいます。サンゴ礁は、色とりどりの魚たちや貝などの住みかになっていて、山、川とも密接な関わりをもっています。
沖縄の昔の呼び名は「リュウキュウ」。それよりもっと前は「ウルマ」と言っていました。ウルマの「ウル」とは、「サンゴ」という意味。昔の人は島がサンゴでできていることを知っていたのかもしれませんね。
3.サンゴの種類

全世界のサンゴ450種のうち、400種が沖縄に生息しているます。通常サンゴは、人気の少ない海にいますが、沖縄では、100万人以上の人が住んでいるすぐ近くにサンゴが生きています。これは地球上でも珍しい自然環境なのです。
4.サンゴの一生

サンゴは20cmぐらいになると10万個〜100万個の卵を生みますが、卵を他の魚に食べられたり、うまく受精できなかったりと、そのうち大人のサンゴになれるのは、たったの1個。厳しい自然界の中で、大きく育ったサンゴは、とても貴重な存在なのです。
5.サンゴの役割

サンゴ礁の生態系にすむ生き物のなかには、サンゴの欠片(かけら)を細かく砕いてキレイな砂を作る魚や、砂の中の微生物を食べて砂をキレイにするナマコなどがいます。こうした小さな生き物たちにも、美しい海をつくる役割があるのです。
6.サンゴの危機

沖縄は、川が短いため山からの土砂が堆積せず、海に流れこんでしまいます。その土砂が動物であるサンゴの上に覆いかぶさると、サンゴは呼吸ができず窒息してしまいます。魚のように泳ぐことができないサンゴにとって、赤土や水質汚染は大きなダメージとなってしまいます。
【参考資料】
■国際サンゴ礁研究・モニタリングセンターホームページ
■環境省 サンゴ礁 〜生命を育む「海の森」〜 その他
【制作】 NPO法人コーラル沖縄 http://coralokinawa.net/