サンゴの雄?雌? サンゴには、雄と雌が別々の種類と雄と雌が同じ群体の中にある種類もいます。ハナヤサイサンゴの仲間は、体の中で受精して、プラヌラと言う幼生を体外に放出します。ダイバーが多く目にする一斉産卵は、雄と雌が別々に精子と卵子を放出して受精しています。
卵の大きさは? サンゴの卵は非常に小さいので、肉眼で確認するのは困難です。通常ダイビングで目にする産卵では、卵のいっぱい詰まったカプセル(バンドル)を目撃しています。バンドルは数ミリ程度の大きさなので、ライトを当てると充分確認できます。また、精子は卵よりも更に小さいのですが一斉に放出すると、水中でもやのように水面に浮上していくので確認できます。体内受精によって放出されるプラヌラは、2mm程度なので充分確認できます。
産卵にかかる時間は? 1個の群体が産卵に要する時間は、30分から長くても1時間程度です。同じ種類のサンゴはほとんど同じ時間帯に産卵するので、潜る時間帯を間違えると見逃すこともあります。
いつ頃産卵するの? 世界中の地域とサンゴの種類によって産卵時期は違ってきます。オーストラリアでは、ミドリイシの仲間は新月の頃に産卵することが知られていますし、小笠原のミドリイシの仲間は小潮のころにも産卵するようです。沖縄や紅海、ハワイのミドリイシの仲間は、産卵時期が年によってばらばらで、主に満月の頃に産卵するのですが特定するのが難しい状況です。沖縄の中でも石垣や宮古島では、沖縄島よりも1ヶ月産卵が早いことが知られています。また、ハナヤサイサンゴの仲間は、沖縄島では5月から10月頃まで産卵することが知られています。
テーブルサンゴ、枝サンゴとか種類があるけれど、産卵方法は違うの? テーブルサンゴや枝サンゴという分け方は、人間からの見た目によって分けた呼び方であって、サンゴの種類の分け方ではありません。同じ細長い魚でもサンマとヤガラとダツとサヨリとカマスでは全然違う魚であるように、サンゴも見た目の形だけでは、種類が全然別々なことがあります。サンゴでは、同じ種類(仲間)では同じような産卵をすることが多いのですが同じ形をしているからといって、同じ仲間とは限りません。
どうして満月の頃に産卵するの? 広大な海の中で、卵と精子がめぐり合うのは非常に困難です。海水中では、卵も精子も長時間相手を探していてはお互いにその前に多くの敵に食べられてしまうかもしれません。そこで同じ種類のサンゴは、同じ時期に産卵することで卵と精子がめぐり合うチャンスを高めているであろうといわれています。それは、満月でも新月でも半月でもお互いに知っていていればよいので、必ずしも満月とは限りません。